プルタルコス · Plutarch
多くの友をもつことについて
On Having Many Friends
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底本
Plutarch. Plutarchi Chaeronensis Moralia, Vol I. Vernardakēs, Grēgorios N., editor. Leipzig: Teubner, 1888.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0007.tlg073.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、多くの友人を持つことの弊害を説き、真の友情の本質が少数の間でのみ成立することを論じた倫理学的なエッセイです。著者はソクラテスやピタゴラスなどの哲人たちの逸話を引用しながら、無秩序に多くの交友関係を求めることがいかに愚かであるかを指摘します。真の友情を築くためには互いを深く吟味する時間が必要であり、友人が多すぎるとかえって交わりは希薄になり、相反する要求による葛藤や災難に巻き込まれる危険が生じると論じます。さらに、友情の本質は互いの「類似性」にあるため、多くの友に合わせようとすることは、プロテウスのように自己を喪失して千変万化することにつながると警告します。最終的に、人間が結ぶべきは、少数の相手との深く安定した交わりであるという結論を導き出します。
目次
4 チャンク
引用方式:section
- §1-2
多友の弊害と真の友情の希少性
ソクラテスが徳を複数挙げるメノンを諭した逸話を引いて、多くの友を求める「多友」の弊害を指摘し、真の友情は少数の者の間でのみ成り立つものであることを、自然の理や歴史の事例から説明する。
- §3-5
真の友情に必要な時間と多友による親密さの希薄化
真の友情には十分な吟味と時間が必要であり、安易に多くの友を求める「多友」はそれらを阻害すると論じる。多友は交わりを希薄にし、個々の状況の違いから互いの助け合いも難しくさせる。
- §6
多友に伴う要求の衝突と少数の深い交わりの必要性
著者は多くの友を持つことがもたらす、互いに相反する要求や社会的責任、他者への配慮が引き起こす葛藤を指摘し、適度な友情を勧めるエウリピデスの説を敵意に適用しつつ、多くの友を作らないようにというピタゴラスの教えやキロンの逸話を引用して少数の深い交わりの必要性を強調する。
- §7-9
多友に伴う連座の危険と自己喪失の弊害
多友がもたらす危険性(友人の災難に巻き込まれ共に滅びること)を指摘し、友情の本質が「類似性」にある以上、多友を維持するにはプロテウスのように自己を喪失して千変万化せざるを得ないことを説く。
