底本
Seneca, Lucius Annaeus. Tragoediae. Peiper, Rudolf; Richter, Gustav, editors. Leipzig: Teubner, 1921.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi1017.phi006.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 3 件・原文 14 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 17 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、ギリシア神話の不吉な予言に翻弄されるテーバイの王オイディプスの悲劇を描いたラテン語の悲劇作品です。物語は、恐ろしい疫病に苦しむテーバイの街から始まり、王オイディプスが自らの忌まわしい運命の予感に震える場面から幕を開けます。先王ライオスの殺害者を探し出すよう求める神託が下ると、盲目の予言者テイレシアスによる不気味な犠牲の儀式や降霊術(ネクロマンシー)を介して、真実が徐々に暴かれていきます。自らの出生の秘密が明るみに出て、父殺しと母との密通という恐るべき真実を知ったオイディプスは、狂乱の末に自らの両目をえぐり出します。母であり妻であるヨカスタもまた自ら命を絶ち、最後は盲目となったオイディプスが、すべてを背負ってテーバイを去るという破滅的な結末を迎えます。
目次
12 チャンク
引用方式:line
- §1-81b
テバイの疫病と運命への恐怖を嘆くオイディプス
テバイを襲う恐ろしい疫病の惨状と、神託が予言する自らの忌まわしい運命への恐怖をオイディプスが独白し、苦悩する彼に妻ヨカスタが語りかけ始める。
- §82-183
ヨカスタの励ましと疫病の惨状を歌う合唱隊
ヨカスタはオイディプスに、困難に立ち向かうことこそが真の王者の態度であると説き、オイディプスは自身のスフィンクス退治の記憶を想起しつつ、アポロンの神託のみが救いであると語る。合唱隊は、テーバイの過去の栄光を振り返りつつ、疫病がもたらした自然界や動物たちの崩壊、そして冥界の門が開いて死者が溢れかえる惨状を歌う。
- §184-267
デルポイの神託の報告と犯人への呪い
コーラスによる凄惨な疫病の描写に続き、オイディプスの前にクレオンが現れる。クレオンはデルポイから持ち帰った神託を伝え、ライオス殺害の犯人を追放せよという神の命令を告げる。オイディプスは犯人に対して激しい呪いをかけるが、それは無意識のうちに彼自身に向けられたものであった。
- §268-349
オイディプスの誓約とティレシアスの不吉な占い
オイディプスは、犯人を捕らえるまで妥協しないという厳粛な誓いを立てる。クレオンはライオス王が殺害された三叉路の状況を話し、盲目の予言者ティレシアスとその娘マントーが不吉な犠牲の兆候を観察して報告する。
- §350-439
不吉な内臓占いとバッコスへの合唱隊の賛歌
ティレシアスとマントーは犠牲獣の不吉な内臓を観察し、自然の秩序が逆転した恐るべき兆候を報告する。ティレシアスは真実を暴くためにライオスの亡霊を冥界から呼び出すことを提案し、その間民衆はバッコスを称える賛歌を歌う。
- §439b-538
バッコスへの頌歌と帰還したクレオンの問答
コロスはバッコスの奇跡、各地の征服、アリアドネとの婚礼による星座の起源を称え、続いてオイディプスとクレオンがテバイ救済のための真相究明を巡って対立する。
- §539-621
ティレシアスの降霊術と亡霊たちの出現の報告
クレオンは、テイレシアスによる冥界からの死者呼び出し(ネクロマンシー)の恐ろしい儀式の様子と、それに伴う地割れや恐怖、そして冥界から次々に現れたテバイの先祖たちの影の様子を克明に報告する。
- §622-703
ライオスの告発とオイディプスとクレオンの対立
ライオスの亡霊が血にまみれた凄惨な姿で現れ、オイディプスの罪とテーバイの呪いの原因を糾弾し、彼を国外追放にするよう命じる。その報告を聞いたオイディプスは、クレオンが王位を簒奪するためにテイレシアスと共謀して陰謀を企てていると非難し、二人の間で激しい口論が交わされる。
- §703b-800
テーバイ王家の災禍の歌と三叉路の記憶
オイディプスはクレオンの拘束を命じ、コーラスはテーバイ創設期の竜や地生人の誕生、アクタイオンの悲劇などの呪われた歴史を歌う。その後、オイディプスは過去の三叉路での殺人を思い出しヨカスタに詳細を尋ね、コリントスからの使者の報告によって自らの出自の謎に直面する。
- §801-883
使者と羊飼いの証言と出自の判明
使者の証言と羊飼いフォルバスの尋問によって、オイディプスは自らがライオスとヨカスタの間に生まれた息子であることを突き止め、凄惨な事実に恐れおののく。
- §884-976
中庸の合唱とオイディプスの自盲の報告
コーラスは中庸の徳を求めるダイダロスとイカロス親子の神話を歌うが、そこに動揺した使者が現れ、真実を知って狂乱したオイディプスが自らの両目をえぐり出して恐ろしい自罰を遂行した様子を報告する。
- §977-1061
イオカステの自害とオイディプスの追放
オイディプスは自らの目を引き裂いた後、運命の不可逆性を歌う合唱を背景に現れる。イオカステは自らの罪に苦しみ、夫かつ息子の剣で自らの胎を突いて自殺し、オイディプスはすべての災厄を自らとともに連れ去るべくテーバイを去る。
