底本
Seneca, Lucius Annaeus. Tragoediae. Peiper, Rudolf; Richter, Gustav, editors. Leipzig: Teubner, 1921.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi1017.phi004.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 10 件・原文 13 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 23 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
コリントスを舞台とする本作は、夫イーアソーンの裏切りと再婚に怒り狂う異国の王女メデアの復讐劇を描いた悲劇です。新郎新婦を祝福する合唱をよそに、メデアは強烈な呪いと復讐を誓い、国王クレオンから一日だけの追放猶予を得ます。かつて夫のために尽くした功績を訴えるも拒絶された彼女は、イーアソーンの子供たちへの愛を利用した残酷な復讐を計画します。メデアは冥界の神々を呼び出す恐るべき魔法の儀式を執り行い、毒を塗った贈り物を新婦に送り届けて王家を破滅へと追いやります。最後には、復讐を完成させるために我が子を殺害するという激しい葛藤を乗り越えて実行に移し、絶望するイーアソーンの目の前で、竜の戦車に乗って天へと去っていきます。
目次
11 チャンク
引用方式:line
- §1-98
メデアの呪詛と合唱隊による婚礼の祝歌
メデアは婚礼の神々や復讐の女神たちを呼び出し、イーアソーンと新婦に死と悲惨な未来をもたらすよう呪いをかける。一方で合唱隊は、新郎新婦の美しさを称え、彼らの婚礼を祝福する歌をうたう。
- §99-185
メデアの復讐の決意と乳母との対話
合唱隊が新しい花嫁の美しさとイーアソーンの幸運を歌い終えると、メデアはイーアソーンの裏切りを知って激怒し復讐を誓う。乳母は自制を求めるがメデアは応じず、そこへ怒れる国王クレオンが登場して追放を宣告する。
- §186-271
クレオンによる追放命令とメデアとの対立
クレオンとメデアが対峙し、追放をめぐる激しい対話が交わされる。メデアはかつてアルゴナウタイを救った功績を主張して寛大な処置を求めるが、クレオンは彼女の危険性を指摘して即刻の退去を命じる。
- §272-378
一日の追放猶予と合唱隊による航海の歌
メデアはクレオンと交渉して1日だけの追放猶予を獲得する。その後の合唱では、最初の航海が行われた時代の危うさと純朴さ、それに伴う自然の秩序の破壊、そしてやがて世界が完全に繋がる未来の探検時代が予言される。
- §379-463
メデアの狂奔とイアソンとの激しい対決
合唱の終わりの言葉に続き、乳母はメデアが狂気に満ちて駆け巡る恐るべき様子を描写する。メデアは王家への無限の復讐を誓い、そこに悲痛な決意を抱いたイアソンが現れ、二人の間で非難の言葉が交わされる。
- §464-546
メデアの過去の恩義の訴えとイアソンの拒絶
メデアはイアソンに対し、自らが犯した罪や犠牲はすべて彼のためであったと訴えて共に逃亡することを迫るが、イアソンは拒絶する。メデアはせめて子供たちを同行させるよう嘆願するが、イアソンは父親としての愛情を理由にこれを拒む。
- §547-652
毒の贈り物の企みと海を冒涜した者の運命
イアソンは子供たちへの深い愛を語り、メデアはそれを利用してクレウサへの復讐を計画し、乳母に毒を塗った贈り物の準備を命じる。合唱隊は、裏切られた妻の激しい怒りを歌い、かつて海に挑んだアルゴナウタイたちの悲惨な運命を振り返る。
- §653-744
勇者たちの悲運とメデアの不気味な呪術の儀式
合唱隊はイアソンの罪をお許しいただくよう神々に祈り、アルゴー探検に参加した勇者たちの非業の死を嘆く。その後、乳母はメデアが不吉な奥殿にこもり、天から巨蛇を呼び出し、各地から猛毒の植物を集め、不気味な儀式を執り行う様子を恐れながら報告する。そしてメデアは冥界の神々を呼び出す恐るべき呪文を唱え始める。
- §745-848
ヘカテーの召喚とクレイウサへの毒衣の準備
メデアは地獄の亡者やヘカテーを召喚して自らの魔力を誇示し、毒を染み込ませた衣を花嫁クレイウサに届けるよう息子たちに命じる。
- §849-945
王宮炎上の報告とメデアによる子殺しの葛藤
コーラスはメディアの制御不能な怒りと狂気について歌い、使者は宮殿がメディアの贈り物の火によって崩壊したことを告げます。メディアは自らの過去の罪行を振り返りつつ、イアソンへの復讐として我が子を殺害すべきか激しい葛藤に陥ります。
- §946-1027
メデアによる我が子の殺害と天への逃亡
メディアは、迷いを捨てて我が子らを殺害する。追ってくるイアソンと民衆の目の前で、彼女は翼のある竜の戦車に乗り、神々の不在を宣言しながら天へと去ってゆく。
