コルネリウス・ネポス · Cornelius Nepos
エパメイノンダス伝
Epaminondas
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底本
Cornelius Nepos. Cornelii Nepotis Vitae. Fleckeisen, Alfred; Halm, Karl, editors. Leipzig: Teubner, 1886.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0588.abo015.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、古代ギリシア・テーバイの偉大な将軍であり政治家であるエパメイノンダス(Epaminondas)の生涯と優れた人格を描いた伝記的歴史叙述です。著者は、他国の習俗を自国の基準で評価することの愚を戒める導入から始め、彼の高貴ながらも貧しい出自、受けた高度な教育、そして卓越した身体的・軍事的な鍛錬について記述します。物語は、彼が金銭による買収を厳格に拒む無私の精神や、政敵や外交の場での優れた雄弁さを描き出します。さらに、国家の危機の際に法を超えて指揮権を延長した愛国心や、不当な裁判を機知によって切り抜けた逸話が紹介されます。最終的に、マンティネイアの戦いで致命傷を負いながらも、自軍の勝利を確認して安らかに息を引き取る壮絶な最期が描かれます。彼の死後にテーバイの繁栄が終焉を迎えた事実を通じて、一個人の存在が国家にいかに決定的な影響を与えたかが示されます。
目次
10 チャンク
引用方式:chapter.section
- §1.1-1.4
習俗の違いへの留意と記述計画
エパメイノンダス伝の導入部。他国の習俗を自国の基準で測ることの愚を戒め、音楽や舞踏に対するローマとギリシアの評価の違いを指摘した上で、彼の生い立ちから業績に至る記述計画を提示する。
- §2.1-2.4
エパメイノンダスの家柄と文武の教育
エパメイノンダスの高貴ながらも貧しい家柄、彼が受けた多彩な音楽・芸術・哲学の教育、そして青年期における身体的・軍事的な鍛錬について記述されている。
- §3.1-3.6
エパメイノンダスの高潔な人格と無私清貧の美徳
エパミノンダスの優れた人格的特質(誠実さ、自制心、寛大さ、傾聴の姿勢)と、公職を通じて富を求めず、困窮した友人を助けるために自身の信用を惜しみなく用いた無私の態度が描かれる。
- §4.1-4.6
ディオメドンの買収工作の拒絶と帰国
ペルシア王の命によりディオメドンが金銭でエパメイノンダスの買収を試みるが、エパメイノンダスはこれを厳格に拒絶し、さらに彼の安全な帰国を手配した。著者はこの一件を彼の無欲さの証左とし、紙幅の都合上、他の伝記に移る旨を述べる。
- §5.1-5.6
エパメイノンダスの雄弁と政敵メネクレイデスへの反論
エパメイノンダスの優れた雄弁さと、同じテーバイ人の政敵メネクレイデスからの非難に対する機知に富んだ鋭い反論。
- §6.1-6.4
カリストラトスへの論駁とスパルタでの外交的演説
エパネイノンダスがアルカディア人の集会でアテナイの使節カリストラトスの非難に反論したこと、およびレウクトラの戦い前のスパルタでの外交的演説によりスパルタの同盟関係を揺るがしたことを描く。
- §7.1-7.5
市民の不当な扱いへの忍耐と軍の救出
エパメイノンダスが市民からの不当な扱いにも耐えて危機に瀕した軍を救ったこと、また法律に反して指揮権を延長し国家の破滅を防いだことなど、彼の愛国心を示す逸話が語られる。
- §8.1-8.5
裁判での機知に富んだ弁明と無罪放免
帰国後、エパメイノンダスは同僚の罪を自ら引き受け、裁判で自らの功績を逆説的に誇る墓碑銘を提案することで、判事たちの笑いと感嘆を誘い、無罪放免となって栄光のうちに裁判を終える。
- §9.1-9.4
マンティネイアでの負傷と勝利を見届けての死
エパメイノンダスはマンティネイアの戦いで致命傷を負いながらも、ボイオーティア軍の勝利の報告を受けるまで体内の槍の刃を留め置く。勝利を確信した彼は「不敗のまま死ぬ」と言い残し、安らかに息を引き取った。
- §10.1-10.4
生涯の独身と死に伴うテーバイの衰亡
エパメイノンダスが独身を通した理由とペロピダスへの反論、テーバイ解放時の彼の節度ある態度、そして彼の死によってテーバイの繁栄が終わり他国の支配に屈したことから、彼一人の偉大さが示される。
