底本
Cicero. M. Tulli Ciceronis Orationes, Vol. VI. Clark, Albert Curtis, editor. Oxford: Clarendon Press, 1911.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0474.phi029.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳の修正なし
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、共和政ローマの政治家マルクス・アエミリウス・スカウルスが属州サルディニアでの職権乱用罪で告発された際、キケロが執り行った法廷弁護演説である。キケロはまず、被告スカウルスの高潔な血統を称え、原告側が主張する毒殺や自殺といった嫌疑の不合理性を古代の先例を用いて論破する。中盤では、告発の根拠となった現地の女性の死を巡る噂を分析し、告発側の証人たちの不名誉な私生活や証言の信憑性の低さを次々と暴露していく。さらにキケロは、相手方弁護士トリアリウスの現地調査の怠慢を自らの過去の経験と比較して非難し、この裁判が政治的ライバルであるアッピウス・クラウディウスらによる選挙支援目的の陰謀であることを暴く。最終盤では、サルディニア人の不実な国民性を厳しく指弾する一方で、スカウルスの父が残した偉大な功績とローマの伝統的徳性を対比させ、裁判官たちに無罪判決を強く訴えかけている。
目次
6 チャンク
引用方式:section
- §a-5
スカウルスの門自と毒殺告発の反駁
キケロはスカウルスの高潔な出自と、彼が過去に受けた政治的な告発や試練を振り返り、原告の主張する毒殺や自殺の不合理性を、古代の偉人や哲学者たちの死の例を挙げながら論破している。
- §6-15
サルディニア女性の死の噂と告発側証人の弾劾
キケロはスカウルス告発の論拠となったサルディニアの女性の死に関して、現地に伝わる二つの噂(自殺説とアリスによる他殺説)を紹介し、原告側の証人たちの極めて不名誉な私生活と虚偽の可能性を暴露して攻撃する。
- §16-24
サルディニア人証人の信用性と現地調査の欠如の批判
キケロは客観的な論拠の重要性と、偏見に満ちたサルディニア人証人の信用の低さを対比する。さらに、相手弁護人トリアリウスが現地調査を行わなかった不備を、自身が過去のシケリア裁判で行った綿密な現地調査の例を引き合いに激しく非難する。
- §25-34
告発者の調査不足の批判とアッピウスの政治的陰謀
キケロは自らの徹底した現地調査の経験を語って告発者トリアリウスの怠慢を批判し、さらにこの裁判がアッピウス・クラウディウスによる兄弟の選挙支援を目的とした政治的陰謀であることを暴く。
- §35-43
アッピウスの告発動機と証人の不実さの告発
キケロは、アッピウスの告発が自発的なものではなく兄弟の選挙運動のために仕組まれたものであると主張し、サルディニア人の証人たちの不実さと買収の疑いを指摘し、その民族的起源から彼らの不信義さを論じる。
- §44-51
サルディニア人の不実性と父の功績の喚起
スカウルスの弁護において、サルディニア人の不実な国民性を強調し、他方でかつての高潔なローマ市民たちの祖先の功績や神殿の栄光を対比させつつ、被告の父の偉大な面影を裁判官たちに想起させる。
