底本
Plautus. Plauti Comoediae, Volume 2. Leo, Friedrich, editor. Berlin: Weidmann, 1896.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0119.phi016.perseus-lat2
Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。
翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 6 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 6 件・表記の統一 5 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
ローマの劇作家プラウトゥスによる喜劇『プセウドルス』は、知略に長けた奴隷が若き主人の恋を救うために奔走する騒動を描いた作品です。若き主人カリドルスは、愛する娼婦フェニキウムがマケドニアの軍人に売却される危機にあることを知り絶望します。これに対して頼りになる奴隷プセウドルスは、女衒バルリオーから彼女を奪い返し、さらにカリドルスの厳格な父親シモンから資金を騙し取るという大胆な計画を企てます。偶然現れた軍人の本物の使者から引き渡し用の手紙を巧みに奪ったプセウドルスは、仲間の奴隷シミアを偽の使者に仕立て上げてバルリオーを見事に騙し、フェニキウムを救出します。その後、本物の使者の登場によって騙されたことを知ったバルリオーとシモンは落胆しますが、プセウドルスは賭けに勝ってシモンから約束の金を手に入れます。最後は、計略の成功を祝って泥酔したプセウドルスが、父親シモンをも酒宴へと誘い、和解と祝祭の雰囲気の中で物語は幕を閉じます。
目次
21 チャンク
引用方式:line
- §1-75b
フェニキウムの手紙を読むプセウドルス
悩める若き主人カリドルスから、恋人フェニキウムからの手紙(書板)を渡された奴隷プセウドルスは、彼女がマケドニアの軍人に売られ、その支払期限が明日であるという窮状を読み解く。
- §76-143
プセウドルスの金策の約束とバッリオの登場
カリドルスは恋人を救う金策に絶望し首吊りまで仄めかすが、プセウドルスは彼を宥め、必要なら彼の父親から金を巻き上げる計画を立てる。そこへ女衒のバッcollapseが奴隷たちを罵倒しながら登場する。
- §144-196
誕生日の準備を奴隷と情婦に脅迫するバッリオ
バルリオーは奴隷たちを脅して誕生日の準備を命じ、続いて情婦たちにも愛人から贈り物を集めるよう脅迫する。カリドルスとプセウドゥルスはその傲慢な様子を傍観する。
- §197-251
娼婦への貢ぎ物の強要とバッリオの引き止め
女衒バルリオーは娼婦たちに、各愛人から誕生日プレゼントとして贅沢な品物や食糧を調達するよう脅しながら命令する。これを聞いたカリドールスとプセウドールスは憤り、出かけようとするバルリオーを呼び止める。
- §251b-311
売却の猶予を乞う二人とバッリオの拒絶
カリドルスとプセウドールスは女衒のバッリオを引き止め、彼女を売り払わないよう猶予を求めますが、バッリオは冷酷に即金を要求し、二人の懇願をあしらい続けます。
- §312-371
売却の発覚とバッリオへの罵詈雑言
カリドルスとプセウドルスは女衒のバッリオにフォエニキウムの売却を待つよう懇願するが、すでにマケドニアの軍人に売却されたことを知らされる。憤慨した二人はバッリオに激しい罵詈雑言を浴びせるが、彼はそれを平然と受け流す。
- §372-439
プセウドルスの計画とシモンの会話の立ち聞き
バッリオは期限までに軍人が金を支払わなければカリドルスにチャンスがあると告げて退場する。プセウドルスが資金調達の作戦を練る中、カリドルスの父シモンが隣人と現れて息子の噂話を始め、プセウドルスはそれを立ち聞きする。
- §440-511b
シモンの詰問とプセウドルスの大胆な宣言
シモンとカッリポは、息子の放蕩を巡って奴隷のプセウドルスを問い詰めるが、プセウドルスは堂々たる態度で秘密を守った理由を釈明し、最後にはシモン自身から資金をせしめてみせると豪語する。
- §512-578
シモンとの賭けとプセウドルスの独白
プセウドルスはシモンから金をだまし取り、さらに隣のポン引きから笛吹き女を奪い取るという二重の作戦を宣言し、シモンとカッリポに芝居の見物を約束させる。二人が退場した後、プセウドルスは観客に向かって、自らの知略と新たな芝居を成功させる決意を語る。
- §579-633
ハルパクスの到着と偽りの代理人プセウドルス
プセウドルスは自らの知略を誇り、新たなペテンを企てる。そこにマケドニアの軍人の使い(ハルパクス)が現れ、プセウドルスは彼を騙そうとバッリオの代理人のふりをして接触する。
- §634-688
ハルパクスの手紙の入手と運命への賛辞
ハルパクスと偽ルス(プセウドロス)は対話を続け、ハルパクスはバッリオ宛ての手紙(合言葉を含む)を託して近くの居酒屋へと引き下がる。一人残されたプセウドロスは、この偶然手に入れた手紙を「豊穣の角」と喜び、運命(フォルトゥーナ)の力を哲学的に称賛しながら計画を練り始める。
- §689-743
カリヌスとの合流と偽使者手配の約束
プセウドルスは手紙と信憑を手に入れて三人をおちょくろうと企み、そこへカリドルスが友人のカリヌスを連れて現れる。彼らは作戦を進めるため、カリュストスから来たばかりの抜け目のない奴隷と、必要な資金および変装用具をカリヌスから借りる約束を交わす。
- §744-812
シミア起用の謀議とバリオが雇った料理人
プセウドルスはカリヌスから狡猾な奴隷シミアを借りる約束を取り付け、彼を兵士の偽の使者に仕立て上げてポン引きバリオからカリドルスの恋人を奪い出す計画の成功を確信する。一方、バリオの家では奴隷の少年が主人の誕生日の脅しに怯え、バリオ自身は広場で他の奴隷より安上がりで大言壮語する料理人を雇って戻ってくる。
- §813-890
料理人の自慢とバリオとの口論
料理人が自らの料理の腕前や奇想天外な調味料を自慢し、バッキスとその泥棒癖や法外な料金について皮肉を交えながら口論するが、最後はバッキスの家に案内されて料理に取り掛かる。
- §891-946b
バッリオの警戒と変装したシミアーの準備
女衒のバッリオは料理人たちを家に連れ込み、プセウドルスへの警戒を強める。一方、プセウドルスは助っ人のシミアーと合流し、軍人の使者に変装したシミアーが計略を実行に移す準備を整える。
- §947-1009
偽ハルパクスに扮したシミアーとバッリオの接触
プセウドルスは計画を実行するため、軍人の使者(ハルパクス)に変装したシミアーを女衒バッリオの家に案内する。出会ったバッリオに対し、シミアーは主人からの手紙を渡し、うまく信用させる。
- §1010-1085
シミアーの連れ出し成功とバッリオの賭け
偽ハルパクス(シミア)はバッリオを騙してフォエニキウムを連れ出すことに成功し、プセウドルスと共に逃走する。バッリオは騙されたとも知らずにシーモーと出会い、プセウドルスが女を奪うことは不可能であると賭けをする。
- §1086-1146
シーモーたちの油断と本物のハルパクスの到着
シーモーとバッリオはプセウドルスに対する勝利を確信し、彼を製粉所送りにすることを企てる。そこに本物のハルパクスが現れ、女衒のバッリオを探して門を叩こうとする。
- §1147-1206
本物のハルパクスへの勘違いとバッリオたちの嘲弄
本物のハルパクスが残りの金を支払ってポイニキウムを引き取ろうとするが、バッリオとシーモーは彼をプセウドルスの手下と勘違いし、執拗にからかって追い払おうとする。
- §1207-1271
欺瞞の発覚と泥酔したプセウドルスの勝利の歌
本物のハルパクスの登場により、バッリオは自分がプセウドルスに騙されて女を連れ去られたことに気づき、シーモーとともに落胆して去る。その後、計略を大成功させて泥酔したプセウドルスが、人生の快楽を謳歌しながら登場する。
- §1272-1335
金の受け取りとシーモーの宴席への誘い
プセウドルスは泥酔しながらもシーモーのもとに現れ、約束の20ミナの金を受け取る。さらに、シーモーを挑発しつつも最後には一緒に酒を飲みに行くことを承諾させ、観客への挨拶で劇を締めくくる。
