底本
Plautus. Plauti Comoediae, Volume 2. Leo, Friedrich, editor. Berlin: Weidmann, 1896.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0119.phi015.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 14 件・原文 1 件を修正
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、カルタゴから誘拐された姉妹の身分回復と、彼女たちを救おうとする若者の恋の成就を描いたプラウトゥスによるローマ喜劇です。舞台はギリシアのアイトリアで、カルタゴ生まれの若者アゴラストクレスは、悪徳な女衒(ぜげん)リュクスのもとにいる遊女アデルファシウムを深く愛しています。若者は知恵者の奴隷ミルピオとともに、女衒を罠にはめて彼女を救い出す計略を巡らせます。そこに、生き別れた娘たちを捜し求めて旅をするカルタゴ人の富豪ハノ(Hanno)が到着し、アゴラストクレスが自分の甥であることを知ります。さらに、彼が捜す娘たちこそがアデルファシウムとその妹であることが明らかになります。最終的に女衒は告発されて降伏し、娘たちは自由の身分を取り戻して父親と再会し、若者との婚約も調い、一同はカルタゴへの帰還を喜びながら幕を閉じます。
目次
22 チャンク
引用方式:line
- §1-81
観客への静粛の要請と劇の導入
劇の支配人がプロローグとして観客に静粛とマナーを守るよう求め、各種の劇場内禁止事項を告げた後、演目のタイトルと初期のあらすじ(カルタゴでの誘拐劇)を紹介する。
- §82-154
娘たちの境遇の紹介と恋に悩むアゴラストクレス
プロローグの語り手が、誘拐された二人の娘と、彼女たちを捜し回るカルタゴ人の父親について説明を終え、劇の開始を告げる。そして、第一幕が始まり、恋に悩む若者アガストクレスと、その奴隷ミルピオが対話を開始する。
- §155-227
リュコスを欺く計略と身だしなみに悩む姉妹
アゴラストクレスとミルピオは、女衒のリュコスをペテンにかけて全財産を奪う計略を練る。その後、アゴラストクレスの恋人アデルファシウムたちが現れ、女性の身だしなみの大変さを歌う。
- §228-289
身だしなみを論じる姉妹と見とれるアゴラストクレス
アデルファシウムとアンテラスティリスの姉妹が、女の着飾りの難しさと適度の重要性を塩漬け魚に例えて議論し、神殿へと向かう。一方、アゴラストクレスは彼女たちの美しさに魂を奪われ、奴隷ミルピオと恋の軽口を交わす。
- §290-342
美徳を説くアデルファシウムとアゴラストクレスの接近
アゴラストクレスとミルピオが愛や泥の言葉遊びを交えて語り合うなか、姉妹(アデルファシウムとアンテラスティリス)が登場する。アデルファシウムが外見よりも美徳の大切さを語った後、彼女たちはウェヌス神殿へと向かい、アゴラストクレスが話しかける。
- §343-396
アデルファシウムの機嫌取りをめぐるミルピオへの折檻
アゴラストクレスはアデルファシウムをなだめるよう奴隷のミルピオに命じるが、ミルピオが自分の名の下に甘い言葉を投げかけたことに嫉妬して彼を殴る。アゴラストクレスは自分を主語にして言い直すよう命じ、ミルピオは皮肉を交えながら彼女に懇願し直す。
- §397-463
アデルファシウムの和解と生贄に憤るリュクス
アデルファシウムとアゴラストクレスは誤解を解き、アデルファシウムは妹と神事へと向かう。アゴラストクレスは奴隷ミルピオの計画に従って証人を呼びに向かい、一方で生贄が失敗した女衒のリュクスはウェヌスに不満を漏らす。
- §464-532
兵士を招くリュクスと証人を急かすアゴラストクレス
女衒のリュクスは不吉な予言に憤慨しつつ、大嘘を繰り返す兵士を連れて家に入る。その後、アゴラストクレスが証人たちを急がせるが、自由人としての誇りを持つ彼らはその催促に猛反発する。
- §533-589
罠の確認と変装した管理人の合流
アゴラストクレスと証人たちは口論を続けながらも、女衒を陥れる罠の計画が共有されていることを確認する。そこへ変装した管理人とミルピオが登場し、法律慣れした証人たちを冷やかしつつ準備を整える。
- §590-656
計画の最終確認とリュクスに接触する証人たち
アゴラストクレースと証人たちは、女衒のリュクスを騙すための変装や偽のストーリー設定を最終確認し、アゴラストクレースは退場する。その後、現れたリュクスに対して証人たちが近づき、彼を罠にかけるための最初の騙し話を展開する。
- §657-726
変装した奴隷の紹介とリュクスへの金銭の引き渡し
アイトリアの証人たちが女衒リュクスに変装した奴隷(ミリプーロ)を引き合わせ、金の取引を持ちかける。証人たちが去った後、奴隷はリュクスを甘い言葉で騙し、金を渡す場面をアゴラストクレースに目撃させ、罠を完成させる。
- §727-800
アゴラストクレースによる追及とリュクスの逃走
アゴラストクレースと証人たちは女衒のリクスと対峙するための準備を進める。リクスが現れると、アゴラストクレースは奴隷と金を返すよう要求し、リクスは自分が罠にかけられ窃盗罪に問われたことに気づいて狼狽し、占い師を呪いながら逃亡する。
- §800b-861
証人たちの退場とミリピオによるシンケラストゥスの呼び止め
アゴラストクレースは証人たちに明日裁判所で会うよう頼み、証人たちは不満を漏らしながら立ち去る。一方、奴隷ミリピオは、女衒の不道徳さを愚痴る奴隷シンケラストゥスに出会い、声をかける。
- §861b-912b
アデルファシウム姉妹の素性とミリピオの計略
ミリピオはシンケラストゥスから、アゴラストクレスが深く愛しているアデルファシウムとその妹が実はカルタゴ生まれの自由身であることを聞き出し、女衒を破滅させる決定的な計略の足がかりを得る。
- §913-977b
ハノの到着と独白およびミリピオらの嘲弄
ミリピオはシンケラストゥスを見送った後、アゴラストクレスに真相を報告するため家に入る。そこへ娘たちを探しにきたカルタゴ人ハノが登場し、カルタゴ語とラテン語で独白する。続いて現れたアゴラストクレスとミリピオは、ハノの奇妙な格好をからかう。
- §978-1049
ハノのポエニ語とアゴラストクレスとの確認
カルタゴ人ハンノが到着し、ポエニ語で話しかけるが、奴隷ミリピオはそれを勝手にラテン語の同音の単語にこじつけて滑稽に誤訳する。やがてハンノはラテン語を話し始め、アゴラストクレスと自分が客人関係にあることを確認する。
- §1050-1120d
ハノとアゴラストクレスの再会と女衒を騙す計略
アゴラストクレスとハンノが客人の印と身体の傷跡を通じて叔父と甥の関係であることを確認し、互いの再会を喜ぶ。その後、奴隷のミリピオが女衒から愛する女性たちを救い出すための策略を提案し、ハンノがその演技に協力することになる。
- §1121-1186
ギッデネミスによるハノの認知と婚約の約束
乳母のギッデネミスが主人ハンノとの奇跡的な再会を果たし、アゴラストクレスは彼女の証言から誘拐された娘たちが自分の従姉妹であることを確信する。アゴラストクレスはハンノに長女との婚約を取り付け、娘たちのいるヴェヌス神殿へとハンノを案内する。
- §1187-1237
ハノによる娘たちの自由の祈りと出頭の要求
ハンノは失われた娘たちの自由を神に祈り、彼女たちに接触する。アゴラストクレースは彼女たちの貞淑さを称賛しつつ、おじであるハンノと芝居を打ち、形式的に彼女たちを裁判に呼び出して確保しようとする。
- §1237b-1293
ハノと生き別れの娘たちの再会とアンタモニデースの怒り
ハノは姉妹が自分の生き別れの娘たちであることを明かし、喜びの再会を果たす。一方、軍人のアンタモニデースは騙された怒りから女衒への復讐を誓い、アゴラストクレースは恋人との愛情を確かめ合う。
- §1294-1360b
アンタモニデースの和解とルクスの出頭要請
兵士アンタモニデースが怒りながら現れてハンノーを侮辱するが、真相を明かされて非を認め、共に祝う。その後、絶望した女衒のルクスが友人たちから首吊りを勧められたと嘆きつつ現れ、一同に裁判所へ連行されそうになる。
- §1361-1422b
娘たちの自由の回復とルクスの屈服による終幕
ハノが二人の娘が自由の身分であることを明らかにし、追い詰められた女衒のリュクスは観念して謝罪し、金銭の返還と和解を申し出る。アゴラストクレースたちはこれを受け入れ、最後はカルタゴへの帰還を計画しながら、観客に拍手を求めて劇を締めくくる。
