底本
Plautus. Plauti Comoediae, Volume 2. Leo, Friedrich, editor. Berlin: Weidmann, 1896.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0119.phi012.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 15 件・原文 14 件を修正
AI校閲 2026-10-12:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Claude Opus 5.5 — 日本語訳の修正なし
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 29 件・表記の統一 1 件
日本語訳を再翻訳したチャンク:1
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
プラウトゥスによる本作は、自惚れが強く傲慢な兵士ピュルゴポリュネイケースと、彼に拉致された女性フィロコマシウム、そして彼女を救い出そうとする恋人プレウシクレースの愛の行方を描いた古代ローマの喜劇です。舞台はエペソス。機知に富んだ奴隷パライストリオは、隣り合う兵士の家と親切な老人の家の壁に隠し穴を作り、恋人たちを再会させます。密会が別の奴隷に目撃される危機に陥りますが、パライストリオは「双子の妹」がいるという巧妙な作り話でこれを切り抜けます。さらに彼は兵士の虚栄心を刺激し、隣人の妻が彼に恋い焦がれているという偽の誘惑作戦を仕掛けます。欲に目が眩んだ兵士は、現在の愛妾であるフィロコマシウムを自ら解放して送り出してしまいます。結末では、恋人たちが無事に逃亡を遂げる一方、罠に嵌められて酷い目に遭った兵士が自身の愚かさを悔いる、滑稽で痛快な人間模様が描かれます。
目次
24 チャンク
引用方式:line
- §1-76
ピュルゴポリュネイケースの自慢と寄食者のお世辞
プラウトゥスの喜劇『ホラ吹き兵士』の冒頭シーン。傲慢な兵士ピュルゴポリュネイケースが自身の武勲や容姿を誇らしげに語り、寄食者のアルトトログスが食事のおこぼれに預かるために大げさなお世辞を並べ立てて彼を煽る。
- §77-150
パライストリオによる筋書きの説明
ピュルゴポリュネイケースが広場へ向かって退場した後、奴隷パライストリオがプロローグとして登場し、劇のあらすじ(ほら吹き兵士の悪評、アテナイから愛する女性を拉致した経緯、自らの拉致、そして恋人たちを隣り合う家で再会させるための策略)を説明する。
- §151-208
秘密の露見とペリプレクトメヌスの怒り
パライストリオが恋人たちの逃亡計画について説明する。その後、隣人の老人が現れ、兵士の家の奴隷に秘密を目撃されたトラブルを告げて、対策を練り始める。
- §209-267
パライストリオの双子を巡る策略の相談
パライストリオは、兵士の隣家にピロコマシウムの双子の姉妹が恋人と共に滞在しているという嘘の計画を思いつき、ペリプレクトメヌスとその実行について打ち合わせる。その後、二人はそれぞれの役割を果たすため、また目撃者の奴隷を特定するために動き出す。
- §268-322c
スケレドルスの目撃とパライストリオの否定
パライストリオは隣家を監視していた同僚奴隷スケレドルスと遭遇し、彼がフィロコマシウムの密会を目撃したことを聞き出す。パライストリオは彼に沈黙を警告した上で、自宅を確認しに行き、彼女が家の中にいると主張してスケレドルスの見間違いをなじる。
- §323-376
フィロコマシウムの出現とスケレドルスの混乱
パライストリオは隣家に通じる秘密の道を利用し、隣の家にいたはずのフィロコマシウムを元の家に戻らせ、スケレドルスの監視がいかに的外れであるかを証明する罠を仕掛けます。フィロコマシウムの突然の出現にスケレドルスは混乱し、自分の目を疑い始めます。
- §376b-431
フィロコマシウムの偽りの夢と隣家からの再登場
フィロコマシウムは双子の妹に関する作り話の「夢」を語ってスケレドルスを欺き、その後、隣の家から見知らぬ他人を装って現れることで彼をさらに混乱させる。
- §432-489
ディカイアの逃亡とペリプレクメヌスの激怒
スケレドルスはディカイアと名乗る女性を捕まえようとするが逃げられ、さらにパライストリオの策略により、彼女が実は家にいたと信じ込まされて完全に騙される。その後、隣人のペリプレクメヌスが激怒して登場する。
- §490-563b
スケレドルスの家宅確認とペリプレクメヌスへの謝罪
ペリプレクトメヌスはスケレドルスを激しく叱責し、スケレドルスは弁明しようとする。老人の提案により二つの家の中をそれぞれ確認したスケレドルスは、そっくりな女性が両方の家にいるのを目撃して己の非を認め、謝罪する。
- §564-625
スケレドルスの退場とパライストリオらの謀議
スケレドルスは自身の非を認めてペリプレクトメヌスに謝罪し、難を逃れるために逃亡を企てる。その後、パライストリオ、ペリプレクトメヌス、プレウシクレスが集まり計画を練る中、プレウシクレスは老人の好意に恐縮するが、愛に臆病であってはならないと励まされる。
- §626-685
ペリプレクメヌスの若々しさと独身賛美
プレウシクレスは高齢のペリプレクトメヌスに迷惑をかけることを恐縮するが、老人は自らの精神と肉体の若々しさを誇り、もてなしの心や宴席でのマナーを雄弁に語る。さらに彼は独身の気楽さと自由さを強調し、結婚の煩わしさを説く。
- §686-742
結婚の弊害とペリプレクメヌスの独身の利点
ペリプレクメノスは妻を娶ることで生じる経済的浪費や子供への過度な心配を挙げて独身主義を正当化し、財産を狙う親戚たちからの手厚いもてなしに満足している。彼は神々が人間の品性に応じて寿命を配分すべきだったと嘆きつつ、パライストリオたちを歓迎するために食事の買い出しに出かけようとする。
- §743-799b
兵士を誘惑するパライストリオの新たな計略
ペリプレクトメヌスが居候の贅沢さや召使たちの不満について語った後、パライストリオは兵士を騙すための新たな計略を提案し、老人の保護下にある遊女とその侍女を利用して兵士を誘惑する計画を立てる。
- §800-869
パライストリオの指示と泥酔した奴隷の酒盗み発覚
パライストリオはプレウシクレスにフィロコマシウムの偽名を使うよう指示して中に送る。その後、泥酔して眠るスケレドルスの代わりに留守を守る下級倉庫番のルクリオを問い詰め、二人がワインを盗み飲みしていたことを白状させる。
- §870-931
アクロテレウティウムらとの計略の確認
パライストリオは、ペリプレクトメヌスが連れてきた美しく着飾ったアクロテレウティウムとミルピディッパを歓迎し、兵士をだますための作戦計画を念入りに確認し合って彼女たちを家の中に送り出す。
- §932-989
兵士への偽の指輪の受け渡しと愛妾の追放の説得
パライストリオとペリプレクトメヌスらが計略の最終調整をして引き込んだ後、兵士ピルゴポリネイケスが登場する。パライストリオは兵士に隣人の妻からの偽の指輪を渡し、現在の愛妾を金品付きで穏便に追い出すよう吹き込み、そこへ小間使いのミルピディッパが姿を現す。
- §989b-1038
ミルフィディッパの芝居とピルゴポリネイケスの傲慢
ミルフィディッパが兵士への愛を語る芝居を始め、これを聞いたピルゴポリネイケスは有頂天になる。パライストリオは間に入って仲介者を演じ、兵士に対して傲慢に振る舞うよう指示する。
- §1039-1086b
兵士の容姿への賛辞と逢瀬の承諾
ミルフィディッパはピルゴポリネイケスの容姿を大げさに褒めちぎり、パライストリオもこれに同調して、うぬぼれた兵士を徹底的にからかう。ピルゴポリネイケスは最終的に、アクロテレウティオンが自分に会いに邸から出てくることを承諾する。
- §1087-1149
愛妾の追放策の進展と仲間たちとの合流
パライストリオは、兵士が妾のフィロコマシウムを円満に送り出すよう、彼女に財産を持たせて実家に帰す計画を提案する。承諾した兵士が家に入った後、パライストリオは現れた味方のアクロテレウティウムらと合流し、計略が順調に進行していることを共有する。
- §1150-1206b
逃亡計画の最終指示と兵士の報告
パライストリオはアクロテレウティウムらと兵士を騙す計略の最終調整を行い、プレウシクレスに船長に変装してフィロコマシウムを連れ出すよう指示する。その後、兵士が中から現れ、フィロコマシウムの説得に成功したことと、パライストリオを彼女に譲り渡したことを報告する。
- §1207-1261b
アクロテレウティウムの偽りの恋慕と兵士の自惚れ
隣人の妻を装うアクロテレウティウムと侍女ミルピディッパが家から出てきて、兵士に聞こえるように大声で恋慕の芝居を始め、兵士はそれを真に受けて自惚れる。
- §1262-1322
アクロテレウティウムの退場と船員姿のプレウシクレス
兵士の滑稽な自惚れを背景に、アクロテレウティウムたちの芝居が続き、彼女の熱烈な愛を聞いた兵士は満足して彼女に家に帰るよう促す。その後、船乗りに変装したプレウシクレスが登場し、眼帯に隠された恋の掛詞を交えながらフィロコマシウムを連れ出す芝居が始まる。
- §1323-1377
フィロコマシウムとパラエストリオの偽りの別れ
フィロコマシウムと変装したプレウシクレースが別れを惜しんで抱き合い、気絶する芝居を打つ。パラエストリオもまた主人ピュルゴポリネイケスへの忠誠を熱演しながら別れを告げて出発し、一人残された兵士は自分の愚かさを悔やむ。
- §1378-1437
ピルゴポリニケスの処罰と策略の露見
ピルゴポリニケスは、愛を求めて隣家に入り込んだところを密通者として捕らえられ、脅迫と暴力を受ける。身代金を支払ってようやく解放された後、彼は自分が最初から罠にかけられており、恋人も奪われていたことを知って自業自得として受け入れ、劇を締めくくる。
