底本
Plautus. Plauti Comoediae, Volume 1. Leo, Friedrich, editor. Berlin: Weidmann, 1895.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0119.phi010.perseus-lat2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 31 件・原文 1 件を修正
AI校閲 2026-10-12:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Claude Opus 5.5 — 日本語訳の修正なし
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 32 件・表記の統一 1 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
生き別れた瓜二つの双子の兄弟が引き起こす、勘違いと大混乱を描いた喜劇です。物語の舞台はギリシアの都市エピダムヌス。幼い頃に誘拐されこの地で暮らす兄メナエクラムスと、彼を捜しにやってきた同名の弟メナエクラムスが、周囲の人々によって次々と取り違えられます。弟は、兄の愛人や食客、さらには不機嫌な妻から兄本人と間違えられ、予期せぬもてなしや難詰に困惑します。一方の兄も、妻から泥棒扱いされたり、狂人と誤解されて強制治療されそうになったりと、弟の行動の余波で窮地に陥ります。最後には、忠実な奴隷メッセニオの機転によって二人が対面し、互いの身元を確認して劇的な再会を果たします。兄弟はエピダムヌスの財産をすべて競売にかけ、共に故郷シラクサへと帰ることを決意して物語は幕を閉じます。
目次
18 チャンク
引用方式:line
- §1-82
双子の生い立ちの説明とプロローグ
劇の登場人物またはプロローグ担当者が、シラクサ出身の双子のメナエクリムス兄弟の数奇な運命を語る。一方が幼少期にエピダムヌスへ拐われ、残されたもう一方が同じ名を与えられたこと、そして兄弟を捜すためにエピダムヌスを訪れる前提が説明され、続けて寄食者ペニクルスが登場して自己紹介を行う。
- §83-147b
食客ペニクルスとメナエクラムスの妻との諍い
食客ペニクルスは食べ物の絆の強さを説き、パトロンのメナエクラムスのもとへ向かう。そこでメナエクラムスが妻と口論して外套を盗み出し、娼婦との食事を企てているところに遭遇する。
- §148-213c
エロティウムへの外套の贈呈と昼食の依頼
メナエクラムスとペニクルスは、妻から盗んだ外套を持って娼婦エロティウムのもとへ行く。メナエクラムスはエロティウムに外套を贈り、彼らのために豪華な昼食を準備するよう依頼する。
- §214-289
シラクサのメナエクラムスの到着と料理人の誤認
シラクサのメナエクラムスと奴隷のメッセニオーが、双子の兄弟を捜す旅の途中でエピダムヌスに到着する。料理人のクリンドルスは、買い物から戻った際にシラクサのメナエクラムスをエピダムヌスのメナエクラムスと勘違いして声をかける。
- §290-361
料理人との問答とエロティウムの出迎え
料理人のクリンドルスはメナエクラムスⅡを主人と勘違いして、お祓いのための子豚の購入や会食の準備について話し、メナエクラムスⅡを困惑させる。クリンドルスが立ち去った後、今度はエロティウムが家から現れ、メナエクラムスⅡを愛しく出迎える。
- §362-424
エロティウムの歓待の誘いとメナエクラムスの便乗
娼婦エロティウムがシラクサのメナエクラムス(メナエクラムスII)を愛人と誤解して執拗に家に招き入れようとし、メナエクラムスIIとその奴隷メッセニオは困惑する。しかし、エロティウムが彼の出自と家族構成を正確に並べ立てるのを聞いたメナエクラムスIIは、ただでもてなしを受けるために話を合わせることに決め、妻への言い訳という体裁で招きに応じる。
- §424b-493
メナエクラムスの入館と激怒するペニクルス
エロティウムはメナエクラムス(旅人)にガウンの仕立て直しを頼み、彼はメッセニオを宿へ行かせて家に入る。一方、食客ペニクルスは民会でメナエクラムスを見失い怒って戻り、花冠をかぶって家から出てきたメナエクラムスを見つけて裏切りを激しく難詰する。
- §494-568
困惑するメナエクラムスと妻による待ち伏せ
シラクーサのメナエクラムスは、見知らぬ食客ペニクルスやエロティウムの召使から話しかけられ、身に覚えのない言いがかりに困惑しつつも、手に入れた品物を売り払って立ち去ろうとする。一方、もう一人のメナエクラムスの妻は、ペニクルスの手引きで夫の浮気と窃盗の現場を暴こうと待ち構える。
- §568b-627b
メナエクラムスの帰宅と妻による追及
メナエクラムスがパトロンとしての義務に追われて愛人のもとへ戻るのが遅れた愚痴をこぼしながら帰宅すると、妻と食客に待ち伏せされ、盗まれたガウンについて追及される。
- §628-679
メナエクラムスの告白と妻による締め出し
メナエクムスは妻とペニクルスからガウンを盗み出したことを激しく追及され、ついにはエロティウムに貸しただけだと認める。怒った妻からガウンを取り戻さない限り家に入れないと告げられたメナエクムスは、ガウンを返してもらうためにエロティウムのもとを訪れる。
- §680-744
締め出されるメナエクラムスと妻の誤認
メナエクムスIは愛人のエロティウムにガウンを返すよう説得するが、拒絶されて家を閉め出される。直後に登場したメナエクムスIIは、ガウンを持った状態でメナエクムスIの妻と遭遇し、彼女から泥棒扱いされて激しい論争になる。
- §745-806b
義父の登場と夫婦の諍いに対する仲裁
メナエクムスは妻の父親(義父)と対面するが、彼をも全く知らないと言って怒らせる。娘から夫婦の不和を聞いた義父は、彼女の傲慢さを諌めつつも、夫が自分の財物を盗み出しているという訴えを聞く。
- §807-863
メナエクラムスの狂気の偽装と妻の逃亡
メナエクラムスが自分たちを知らないと言い張るのに憤慨した妻と義父に対し、彼は狂気を装うことで自衛を試み、アポロンの神託を受けたと称して激しく脅迫し、妻を逃亡させる。
- §864-928
老人の医者の手配と本物のメナエクラムスの診断
メナエクラムス(実はソシクレス)は、狂ったふりをして老人と娘を脅して追い払う。残された老人は医者を連れて戻ってくるが、そこで本物のメナエクラムスと遭遇し、彼を狂人として診断し始める。
- §929-989
メナエクラムスへの拘束計画と奴隷メッセニオの独白
メナエクラムスが正気であることを主張して義父の悪口に言い返すが、義父と医師は彼を狂人として扱い、強制治療のために連行しようとする。一方、メナエクラムスの奴隷メッセニオが登場し、忠実な奴隷としての心構えを独白する。
- §990-1045
メッセニオによるメナエクムスの救出と解放
義父の命令で奴隷たちに襲われたメナエクリュスIであったが、主人と勘違いしたメッセニオの活躍によって救い出される。メナエクリュスIは勘違いに困惑しつつもメッセニオを解放し、自らに起きている奇妙な事態に独白する。
- §1046-1100
二人のメナエクムスの遭遇と双子の判明
メネクムス(シラクーサ)は、奴隷メッセニオが解放されたと主張するのを否定する。そこへもう一人のメネクムスが現れ、メッセニオは二人の瓜二つな姿と、同じ父親・祖国を持つという共通点から、彼らが双子の兄弟であることに気づく。
- §1101-1162
メナエクムス兄弟の再会と財産競売の告知
メッセニオの巧みな質問により、メネクムス兄弟が互いの身元を確認し、感動の再会を果たす。メッセニオは自由の身となり、兄弟はすべての財産(妻を含む)を競売にかけてシラクーサへ戻る決意をし、メッセニオが競売の公示を行って劇は幕を閉じる。
