底本
Plautus. Plauti Comoediae, Volume 1. Leo, Friedrich, editor. Berlin: Weidmann, 1895.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:latinLit:phi0119.phi003.perseus-lat2
Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。
翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 5 件・原文 1 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 6 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、偶然手に入れた黄金の壺を巡る、強欲で疑心暗鬼にかられた老人エウクリオの騒動を描いた古代ローマの喜劇です。偏執的なけちであるエウクリオは、富を奪われることを恐れるあまり、周囲のあらゆる人々を疑いながら生活しています。隣人の富豪メガドールスがエウクリオの娘との結婚を申し入れた際も、彼はその婚礼の準備にやってきた料理人たちを泥棒と勘違いして大混乱に陥ります。警戒したエウクリオが黄金を神殿へと隠し直そうとしたところ、娘を妊娠させた青年リュコニデースの奴隷に黄金を盗まれてしまいます。黄金を失って絶望するエウクリオと、自らの過ちを告白しようとする青年との間で、黄金の壺と娘を巡るコミカルな誤解の対話が繰り広げられます。
目次
13 チャンク
引用方式:line
- §1-72
家守神の口上とエウクリオのスタピュラ追放
家守神(ラル)がプロローグで、エウクリオが黄金を見つけるまでの経緯と、その娘の結婚をめぐる自身の計画を語る。その後、エウクリオが疑心暗鬼から老婆スタピュラを家から追い出し、老婆が主人の異常な挙動を嘆く。
- §73-146
エウクリオの外出とメガドーラスへの求婚の勧め
スタピュラーがエウクリオの奇行と娘の妊娠を嘆き、エウクリオは金を隠したまま家を離れる不安と、区会での施しを受け取りに行く必要性を独白する。その後、メガドーラスとエウノミアの兄妹が登場し、エウノミアが兄に結婚を勧め始める。
- §146b-206
メガドーラスの求婚意向とエウクリオの疑心
エウノミアは兄メガドールスに結婚を勧めるが、彼は豪華な持参金を持つ妻を嫌い、隣人の貧しい老人エウクリオの娘との結婚を希望する。その後、家に戻ってきたエウクリオにメガドールスが親しく話しかけるが、エウクリオはメガドールスが自分の隠し金を奪おうとしていると疑い、慌てて家に戻る。
- §207-263
メガドーラスの求婚とエウクリオの婚約承諾
エウクリオは隠した金が無事なことを確認して戻り、メガドールスは彼の娘への求婚を正式に申し入れる。エウクリオは貧富の格差を理由に一度は躊躇するが、持参金なしの条件で婚約を承諾し、その日のうちに結婚式を行うことで合意する。
- §263b-331
婚礼の準備とエウクリオの吝嗇の噂
エウクリオは娘を無持参金でメガドールスに嫁がせる約束をし、急いで挙式の準備を始める。メガドールスの奴隷頭ピュトディクスと雇われた料理人たちは、エウクリオの常軌を逸したけちぶりについて噂をしながら、食材と人手を二手に分ける。
- §332-407
料理人の配置とエウクリオの鍋を巡る誤解
ピュトディクスは二人の料理人と笛吹き女たちをそれぞれの家へと割り振る。市場から戻ったエウクリオは、料理人たちの騒がしい声や「大きな鍋(aula)」を求める声を黄金の「壺(aula)」への略奪と勘違いしてパニックに陥る。
- §408-463
料理人コングリオの追放とエウクリオの警告
料理人のコングリオは、エウクリオに棍棒で殴られたと怒り、家から逃げ出して彼と口論になる。エウクリオは壺を守るためにこれを持ち出し、料理人たちに勝手に家の中を探索することを禁じながらも調理を続けるよう命じる。
- §464-544
雄鶏の殺害と富裕な妻への風刺の立ち聞き
エウクリオは金壺を暴こうとした雄鶏を殺し、通りかかったメガドールスの金持ちの持参金への辛口な風刺を盗み聞きして共感するが、身だしなみを整えるよう勧められて自らの貧しさを主張する。
- §545-608
信頼の神殿への壺の隠蔽とストロビルスの偵察
エウクリオはメガドールスが送った料理人や食材に不満を漏らし、黄金を奪う策略ではないかと疑って「信頼(フィデース)」の神殿に黄金を隠しに行く。一方、リコニデスの奴隷ストロビルスは、主人の命により結婚の様子を偵察するために祭壇に身を潜める。
- §609-663
ストロビルスの捕縛とエウクリオによる身体検査
エウクリオは「信頼」の神殿に黄金の壺を隠したが、カラスの凶兆に導かれて戻り、そこで壺を探そうとしていた奴隷ストロビルスを捕らえる。エウクリオはストロビルスを厳しく捜索するが何も出ず、神殿に別の侵入者がいると疑って彼を解放し、再び神殿内へと急ぐ。
- §664-727
ストロビルスによる黄金の強奪とエウクリオの狂乱
ストロビロスはエウクリオが隠し場所を変えた黄金の壺を盗み出すことに成功する。一方、娘フェドラの出産に直面したリュコニデスは母の助力を得てエウクリオへの説得を試みようとし、エウクリオは黄金が消えたことに気づいて狂乱し絶望する。
- §728-778
リュコニデースの告白とエウクリオの誤解
盗まれた黄金の壺を嘆くエウクリオの前に、彼の娘を妊娠させたリュコニデースが現れて過ちを白状する。しかし双方は、片や黄金の壺、片や娘のこととして話しているため、誤解に基づいた奇妙な対話が展開される。
- §779-834_frg5
リュコニデースの求婚とストロビルスの壺の隠匿
リコニデスはエウクリオに事情を説明し、娘との結婚の許しを乞う。一方、リコニデスの奴隷ストロビロスはエウクリオから盗んだ黄金の壺を見つけて大喜びするが、主人に返すよう迫られるとそれを拒否する。
